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導入事例

医師監修「医療法人双樹会 桂西口整形外科クリニック」と共同開発

「チーム医療に特化したモバカルクリニックを導入したことにより業務フローが大幅に改善。モバカルクリニックはスタッフ満足度の高い電子カルテです」

守上先生の経歴

1980年生れ 金沢医科大学卒業。日本内科学会認定内科医、日本老年医学会認定老年病専門医。西京警察署警察医。京都大学医学部附属病院老年内科三菱京都病院総合内科で勤務後、2017年4月に医療法人双樹会よしき往診クリニックを開業。多職種訪問診療チーム「KISA2隊」(きさつたい)を結成。

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    医療法人双樹会 理事
    桂西口整形外科クリニック 医師 守上 佳樹

インタビュー

モバカルクリニックの製品化にあたり「医療法人双樹会 桂西口整形外科クリニック」の守上佳樹先生に監修を依頼しました。桂西口整形外科クリニックでは、開院当初から紙カルテを運用していたため、今回の開発に際し、実際に同院で電子カルテへの移行作業をおこないながら、医療現場で直面する問題点や課題を共有し開発を進めていきました。 1年の開発期間を経て完成にたどり着いたモバカルクリニックについて、あらためて守上先生に話をお伺いしました。

モバカルクリニックの監修にあたり、どのような点を重視されましたか。

【守上先生】  コンセプトは、一言で言うと「外来診療をスムーズにする電子カルテです」
政府が掲げる医療DXを踏まえ、ドクター・スタッフ間でシームレスに情報連携ができる「チーム医療の強化」に着目した電子カルテの開発に協力したいと思っていました。当院の1日平均来院数は100名前後で、これまで全ての業務を紙カルテで運用していましたので、そのような医療現場での声を活かすことを重視し、電子カルテのシステム検討を進めていきました。また、業務を行う中で直面する課題や問題点をプロジェクトメンバー間で共有し、議論のためのミーティングを週1回1年間積み重ねていくことで、全ての外来診療に応えられるモバカルクリニックを一緒に作り上げることが出来ました。

モバカルクリニックの導入にあたりイニシャルコストは想定内でしたか。

【守上先生】 コストパフォーマンスが非常に高く、導入によって得られるメリットが大きかったです。モバカルクリニックは、患者管理・問診内容の記録・予約管理・処方箋の発行など、外来診療に必要なすべての機能を備えた月額1万円台のクラウド型電子カルテです。さらに、クラウド型ですので、サーバーの購入や設置、メンテナンスにかかる費用が抑えられ、すぐに始められるというのも大きなメリットです。特にモバカルクリニックは、(当院と、Part2:尼崎市に所在の三和クリニックによる)医師だけではなくコメディカルを含めたチーム医療を重視し開発された電子カルテです。今現在紙カルテを運用している診療所や、業務のコストパフォーマンスで悩んでいる診療所にぜひ使っていただきたいですね。

多職種連携はどう変化しましたか?

【守上先生】 モバカルクリニック導入後、コメディカルのスタッフとリアルタイムな情報共有が可能になりました。 当院の1階診察室には医師と看護師が常駐し、3階のリハビリ室には理学療法士が常駐しています。整形外科は診察後に処置や注射指示、そしてリハビリ指示などが多いため、紙カルテを回覧し準備を行うという従来のプロセスでは、カルテを同時に閲覧することができず、準備に多くの時間がかかっていました。モバカルクリニックを導入してからは、患者様を診察している時間に複数人のスタッフが同時にカルテを閲覧できる状態になりましたので、個々のスタッフが診察や業務に集中し、現場を回せるようになりました。結果的に質の高い医療や、患者様の満足度にも繋がっていると思います。

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    ミーティングの様子

紙カルテからモバカルクリニックに移行した後の変化を教えてください。

【メディカルコーディネーター】 ずばり、新患登録のスピード感です。 これまでは、1号様式の紙カルテに患者情報や保険情報を手書きで記載し、保険証をコピーしそれを貼り付けて、1号用紙などを完成させ診察室に回すという作業をしていました。モバカルクリニックは、電子カルテから新患登録や保険・公費の登録ができるので、別途レセコンを操作する必要もなく、迅速に新患登録の操作を行う事ができます。紙カルテを運用していた時は、手書きの文字が読みにくく、判読に時間がかかるといった問題をいつも抱えていましたが、今ではその問題が解決され、業務が効率化しました。

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    受付内の様子

「医事文書の取り扱い」の仕方に変化はありましたか。

【メディカルコーディネーター】 医事文書が電子カルテ内に保管されるようになったことで、文書の一元管理ができ、とても楽になりました。 医療現場では、カルテだけでなく、処方箋や診療明細書、同意書、紹介状など、紙ベースの文書が多く、それらの管理方法が大きな課題となっていました。これまでは、紙カルテに必要書類を糊付けしていたため、受診歴が長い患者様の紙カルテは分厚くなり、気づかないうちに糊付けした書類が剥がれてしまっていた事もありました。今では、ボタン1つで医事文書をカルテに取り込むことが可能になったので、書類の紛失防止にも大いに役立っており、管理が容易になりました。

モバカルクリニックを初めて操作した時の印象を教えてください。

【メディカルコーディネーター】 だれでもすぐに使いこなせる電子カルテです。 年齢関係なく、パソコン操作に慣れていない人や、医療事務未経験のスタッフでも抵抗なく使いこなせますので、非常勤の先生や新人スタッフへレクチャーする時間を短縮することができました。画面の見やすさや、操作の扱いやすさは、全ての医療従事者の業務負荷軽減に大きく貢献すると思いますし、これから導入する診療所さんにすごく助かると思います。モバカルクリニックはクラウド型の電子カルテですので、ネットワークによりシステム動作が遅くなることや不安定になることを懸念していましたが、1年間使い続けていて、特に問題なくスムーズに利用できています。

窓口業務に変化はありましたか。

【メディカルコーディネーター】 受付から診療開始までの業務時間が短縮になりました。 紙カルテを運用していた時は、カルテを探す作業から始まっていました。通常はカルテ棚からカルテを探しますが、受診歴が数年にわたる患者様の場合は、カルテ棚にはなく、カルテ倉庫まで探しに行くこともありました。しかし、モバカルクリニックに移行した後は、検索機能を使って必要な患者様情報をすぐに呼び出すことができるため、カルテを探す手間が省けて受付時間の短縮になりました。紙カルテを運用していた時は、カルテが見つからずに患者様を待たせてしまうということもありましたが、電子カルテ導入後は、全ての診療情報をデータとして保存して管理できるので、ヒューマンエラー防止にも役立っています。

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    紙カルテを探していた時の様子

受付から会計までの業務はスムーズに行えるようになりましたか。

【メディカルコーディネーター】  モバカルクリニックの自動算定機能の使用で、会計作業もラクになりました。これまでは、診察が終了して紙カルテが受付に戻ってきた後に、私達(=メディカルコーディネーター)が診察内容を確認して、請求書を出力していました。モバカルクリニックへ移行後は、あらかじめよく使う診療項目をセット化しておくことで、算定項目を一から入力する手間も省けるうえに、DO処方やドラッグ&ドロップで簡単に算定項目を追加・編集することができます。また、モバカルクリニックの自動算定機能では処置に使用する薬剤や材料の算定漏れや、データ入力の二重化も防いでくれるため、会計をやり直すなどの作業も減りました。モバカルクリニックは操作も楽で、私たちのサポート的存在になっています。

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    会計作業もPC1台でスムーズに

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    モバカルクリニックでは全ての情報が1画面に

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どんな診療所にモバカルクリニックをお薦めしたいですか。

【守上先生】 紙カルテで運用をしている診療所にこそ薦めたいですね。 政府は、2030年度までにほぼすべての医療機関が電子カルテを導入することを目指しています。医療DXの推進に伴い、オンライン資格確認、電子処方箋にも対応し、予防接種事務の電子化など、電子カルテは日々進化し続けています。電子カルテは、医療情報を共有し、より質の高い医療サービスを提供するための必須のツールであると考えています。まだ紙カルテを運用している診療所さんにとって、慣れ親しんだやり方を変えることは抵抗や不安を伴うことが多いと思いますが、紙カルテの運用は、情報共有の遅延や、カルテや書類の紛失、情報漏洩など様々なリスクを抱えている事を意識すべきだと思います。当院も、紙カルテからモバカルクリニックに移行して、業務が劇的に改善しました。何よりスタッフ全員が患者様の情報を正確に把握できるようになったことが大きいです。

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    守上先生と事務スタッフさん

今後の貴クリニックの抱負を教えていただけますか。

【守上先生】 地域に密着したクリニックであることを継続していきたいです。 2017年に在宅医療診療所を立ち上げ、コロナ禍をきっかけに、特殊往診チーム“KISA2隊(きさつたい)を結成し、様々な医療形態を通じて活動してきました。これからは1つの専門分野に偏るのではなく、自身が今まで経験してきた知識を活かし、地域に貢献していきたいです。超高齢化社会では患者様は慢性的な疾患を抱える事が多く、医療機関への受診が増加する傾向があります。高齢者が地域で安心して暮らせるよう、「地域密着型診療所」として、チーム全体でそっと見守るような存在であり続けたいと思っています。

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    桂西口整形外科クリニックのスタッフの皆さん

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    診察室にて 守上先生

クリニック情報

医療法人双樹会 桂西口整形外科クリニック 設立 2023 年8月
診療科: 整形外科、形成外科、リハビリテーション科、リウマチ科
所在地: 〒615-8191 京都市西京区川島有栖川町8(阪急京都線桂駅西口徒歩2分)
電話番号: 075-381-3106 
HP: http://katsuranishiguchi.com

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