沖縄県
医療法人真成会 ゆずりは訪問診療所
理事長 屋宜 亮兵
取材日:2025.10.20
〒903-0815
沖縄県那覇市首里金城町三丁目32番地
TEL:098-885-7001
https://shinseikai.okinawa/
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取材日:2025.10.20
〒903-0815
沖縄県那覇市首里金城町三丁目32番地
TEL:098-885-7001
https://shinseikai.okinawa/
モバカルを使う屋宜先生
沖縄県那覇市にある「医療法人真成会 ゆずりは訪問診療所」は、開業から9年を経て、現在10年目を迎える地域に根ざした診療所です。そこで理事長を務める屋宜 亮兵先生は、琉球大学 医学部医学科をご卒業後、沖縄県立南部医療センター・こども医療センターにて臨床研修を行ったのちに、救急専従医として従事されました。
その後、浦添総合病院の救急総合診療部で勤務していた頃、医師が患者さんのもとへ直接足を運ぶことで、訪問診療でも病院と同じ質の高い医療を届けられることを知り、在宅医療の可能性に強く惹かれたそうです。しかし、地域や医療従事者の間では在宅医療の認知度が低く、その必要性を痛感していた頃、急性期病院での勤務が困難になった同僚医師の存在をきっかけに、働き場を作りたいと思いを胸に、2016年に「ゆずりは訪問診療所」を一人でスタートされました。
その後、2018年に医療法人真成会の理事長に就任し、2022年には医療法人育泉会の理事長も兼任。2025年には地域ケアの一層の充実を目指し、歯科診療所、有料老人ホーム、障がい者グループホームを新たに立ち上げ、地域への貢献を続けられております。
屋宜先生:患者さんの申し送りの様子
屋宜先生:
開業から約9年、私たちは「困っている患者さんやご家族が抱える社会的課題を解決したい」という強い思いを原点に、地域医療に取り組んできました。患者さんに共通しているのは、「住み慣れた家で暮らし続けたい」という願いでした。その声を尊重し、その生活を支えるために、1人1人の状況に応じた形で様々な施設を展開していきました。
またどんなに難しい依頼であっても、できる限り断らずに対応することを続けてきました。こうした取り組みを通じて、患者さんを継続的にサポートし続けて9年間で17か所の事業所を開設しました。それらの体制を支えることができたのも、専門的なスタッフに業務を任せられる仕組みを整え、法人全体で患者さんとご家族を包括的にサポートできる体制を構築してきたからだと思います。現在では、250名を超えるスタッフと力を合わせながら、地域に根ざした医療の充実と、質の高い在宅医療の提供を目指して、日々取り組んでいます。そのためにも、当法人では、医師や多職種の方が自分らしく働ける環境づくりに力を入れています。柔軟な勤務体系やスキルアップ支援に加え、鍼灸院の開設など福利厚生を充実させ、働きやすさをサポートしています。
特に医師においては、週4日勤務や時短勤務といった働き方も可能で、直近では「半年勤務・半年休業」といったライフワークを取り入れている医師も在籍し、勤務体制に柔軟性を持たせ、医師業務以外のライフスタイルも尊重できる環境を整えています。今後も、スタッフ一人ひとりが安心して成長できる職場づくりを積極的に進めていきます。
また沖縄地域で支援を必要とされている方々は、まだたくさんいらっしゃいます。今後は遠隔診療など先進技術を取り入れた診察を進め、時代の変化や医療の進化に対応することで、地域全体を包括的にサポートできるような仕組みも考えています。
屋宜先生:
開業当初、すべての運用業務を一人で担っていた私は、在宅医療に特化した電子カルテを探していました。コンサルタントから提案された3〜4種の中で、唯一在宅医療に必要な機能を網羅していたのが「モバカルネット」であり、迷うことなく「これしかない」と即決したのを今でも鮮明に覚えています。
在宅医療は多職種連携なしでは成り立たず、現場の運用にフィットするカルテは不可欠です。診療から事務作業までを一人でこなす日々の中、モバカルネットは、シンプルな操作性と在宅医療に特化した機能で、業務の効率化を力強く支えてくれました。また現場のニーズに応えてくれる安心感があるからこそ、今も変わらず使い続けています。
近年では、モバカルリンクの機能を活用し、患者情報を共有する多職種との連携において、患者ごとの掲示板として利用できる「mLink」が大変役に立っています。モバカルリンクを通じてすべての職種が、投稿されたメッセージを閲覧できるようになり、チーム全体での情報共有がよりスムーズになりました。
さらに、導入後も現場の声を反映しながら機能のアップデートを続けていただいており、大変助かっています。
看護師さんと会談中の屋宜先生
屋宜先生:
初めてモバカルネットを見たとき、特に印象に残ったのが「物品管理アラート」機能でした。この機能では、患者さんごとに定期的な交換・実施が必要な物品・処置を紐づけることができ、交換頻度を登録することでアラート表示によって実施忘れを防ぐことが可能です。訪問時に持参する物品の準備や在庫管理にも活用できるため、訪問看護師の方々にとっては非常に心強いサポートツールとなっています。現場の業務を支え、チーム全体の連携をスムーズにするこの機能は、在宅医療の質を高めるうえでも大きな役割を果たしています。
また、「定期処方登録」の機能も、カルテを選ぶ際の評価ポイントのひとつでした。この機能では、患者さんごとに定期的に処方する薬剤を事前に登録しておくことができ、登録された薬剤情報は、カルテ入力時や準備カルテ作成時に処方せんへ反映させることが可能です。日々の業務の中で非常に助かっており、業務効率の向上にもつながっています。このように、モバカルは在宅医療の現場の目線で構成されており、医師・看護師・事務スタッフなど、実際に業務を担う人々の使いやすさを重視した設計となっています。現場の声を反映した機能が随所に盛り込まれているため、日々の診療やケアの質を高めるうえで、非常に頼もしい存在です。
ゆずりは訪問診療所
「困っている人がいる。サポートを必要としている人がいるなら、どうにかしてあげたい。その強い想いを胸に、ひたむきに走り続けてきた結果、事業はここまで大きくなっていきました」という屋宜先生の言葉は、先生の深い情熱と温かな想いが伝わってきました。
「ゆずりは訪問診療所」は、各分野のスペシャリストが力を合わせ、地域に寄り添うクリニックとして、これから先もたくさんの患者さんに安心感と、やすらぎを提供していくのだろうと思いました。