大分県
医療法人カーサミア やまおか在宅クリニック
院長 山岡 憲夫
取材日:2025.9.18
〒870-0823
大分県大分市東大道3丁目62-5
TEL:097-545-8008
https://home-clinic.jp/
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取材日:2025.9.18
〒870-0823
大分県大分市東大道3丁目62-5
TEL:097-545-8008
https://home-clinic.jp/
モバカルを使用する山岡先生
「医療法人カーサミア やまおか在宅クリニック」は、大分県大分市に2009年7月に設立され、今年で17年目を迎える地域密着型の診療所です。訪問診療における看取り患者数は、九州エリアで15年連続第1位という実績を持ち、患者さまやそのご家族からはもちろん、地域の病院からも厚い信頼が寄せられています。
院長の山岡憲夫先生は、長崎大学医学部をご卒業後、大分県立病院で胸部外科部長を務められました。その後、オーストラリア・メルボルンのホスピスで研修を積まれ、2004年には大分ゆふみ病院の院長に就任されました。胸部外科部長として数多くの患者さまの命と向き合う中で、どんなに最善を尽くしても救えない命があるという現実に直面されたそうです。
またホスピスでの勤務時代には、患者さまたちが「家に帰りたい」と切実に願う姿に何度も心を動かされ、その願いを叶えることこそが、患者さまやご家族にとって本当の安らぎにつながるのではないかと、その強い想いから、在宅医療の道を歩み始められました。
山岡先生は、多忙な日々を送られる中で大分大学医学部の非常勤講師や、大分県緩和ケア研究会の代表世話人として、終末期緩和ケアや在宅医療に関する講演活動を続けておられます。なぜ、そこまで発信を続けられるのか、その理由を伺いました。
山岡先生:
当院は「安心感」「やすらぎ」「信頼感」をモットーに、24時間365日体制で、診療をしています。現在常勤医師3名体制で、大分市内30カ所の訪問看護ステーション、訪問介護事業所、保険調剤薬局と連携しながら訪問診療を行っており1週間に平均4〜5名の患者さまをお看取りしています。在宅医療は、「住み慣れた自宅で安心して治療を受けたい」という患者さまの最期の願いに寄り添うことのできる医療のかたちです。診察の現場に足を運ぶことは重要ですが、それだけでは在宅医療の本来の目的を果たすことはできないと思っています。
2040年には、さらに超高齢社会を迎え、在宅医療の重要性はますます高まっていくでしょう。特にがん以外の疾患を抱える高齢者や、老老介護のケースが増加する中で、医療・介護の連携や地域包括ケアの体制整備は不可欠です。在宅医療の理念と実践を若い世代へと確実に受け継ぎ、訪問看護師やケアマネジャーへの継続的な教育を通じて、大分の地域住民が安心して暮らせる体制を整えていくことが求められます。それこそが、未来の医療を支える礎となると思って発信を続けています。
※山岡先生の著書『在宅看取りの実践 そのケアと家族支援』では、在宅医療の看取りのすべてが実践に基づき、わかりやすく解説されています。
クリニック16周年記念の様子
(山岡先生とスタッフさん)
山岡先生:
在宅医療の開始当初、紙カルテでの運用を行っていました。業務の効率化を図るため、他社製品の電子カルテを導入しましたが、在宅医療を行うための機能が不足しており、運用の継続が困難と感じるようになりました。
そんな中、事務スタッフがインターネットで「モバカルネット」を見つけてくれ、実際に画面を目にした瞬間、在宅医療に必要な機能がすべて網羅されていることに驚き「これだ」と直感。迷うことなく導入を決めました。モバカルを導入して8年目を迎えますが、私たちの在宅医療を支える欠かせない存在であり、「モバカルネットを選んで本当に良かった」と思っています。
モバカルは、まさに在宅医療の現場を支える基幹システムですね。
山岡先生:
モバカルには本当に優れた機能が数多くありますが、特に日々の業務の中で役立っている3つの機能をご紹介します。
クリニックの前で山岡先生
今回の取材の中で、最も心に残ったのは、山岡先生の「死をどのように輝かせるか」という言葉でした。人は皆、同じように死に向かって生きています。先生は、これからさらに進む高齢化社会の中で、誰もが在宅医療を受けられるようにと、日々発信を続けておられます。毎日フル活動で在宅医療を広めようとするその姿勢に、深く心を打たれました。一生懸命に走り続ける先生の姿が、非常に印象的でした。