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導入事例

秋田県
医療法人賢友会 細谷内科医院
副院長 細谷 拓真

〒013-0037 秋田県横手市前郷二番町8-18
TEL:0182-36-2221
https://www.hosoya-naika.com/

地域密着型診療所からの再出発

秋田県横手市に位置する「医療法人賢友会 細谷内科医院」は、平成元年に開業し30年以上続く地域密着型診療所です。そこで平成23年から副院長を務める細谷拓真先生は、平成14年に東北大学医学部をご卒業後、岩手県立中央病院にて3年間研修されたのち、JCHO仙台病院の腎臓内科、東北大学病院 腎・高血圧・内分泌科に6年間勤務されました。そこでは主に腎臓病・糖尿病・高血圧の研究と臨床経験を積まれたそうです。
守上佳樹先生が運営する「一般社団法人KISA2隊※」の講演会に参加する機会があり、COVID-19訪問診療チームの活動や、災害支援の取り組み、介護人材育成など、企業・行政・医療機関が連携した様々な活動内容が紹介され、非常に感銘を受けられたそうです。 また守上先生は京都で訪問診療を展開する「よしき往診クリニック」の院長でもあります。守上先生とお話しする中で共感できる事が多く、在宅医療に興味を持ちはじめました。

※KISA2隊…地域社会の医療課題を解決するために、地域も法人も職種も世代も超えて互いに知見を共有し、かつ自らも行動する情熱と志を持つ医療介護集団


細谷先生:実際、横手市は秋田県の市のなかでも少子高齢化が進んだ地域である為、訪問診療の需要があるのではないかと以前から考えていました。ただ現実を考えると外来診療だけで手が回らない状況であり、どのように訪問診療にリソースを割くかということが大きな課題でした。ちょうどその頃「生成AI」が世間で話題になりはじめ、「生成AIをうまく活用すれば医療だけにとどまらず社会も変える事ができるのではないか」と考えるようになりました。そして2023年10月に在宅医療部門を加え、細谷内科医院でも訪問診療を開始しました。

(モバカルを使用する細谷先生)

地域医療と社会的処方への取り組み

細谷先生は、副院長として診療業務にあたる傍ら、不動産業、NPO法人活動、教育支援、まちづくりにも携わり、2024年からは、横手市医師会在宅医療担当理事、秋田県在宅医療推進センター副センター長、地域医療連携推進法人在宅オンライン医療センター代表理事など務め、様々な分野で活動をされています。

細谷先生:日本は2040年へ向けて超高齢化社会から多死社会に移行していく時期となり、現在の医療の提供方法を続けていくと、必要な医療を届ける事が困難となり、医療崩壊にもつながると考えています医療と社会が両立していく為には、地域医療も継続しつつ、AIや最新のIT技術などで人的リソースの不足分を補う必要があると考え、当院では臨時往診の9割以上はオンラインで行い、カルテ作成やサマリー作成などの一部の事務作業にAIを活用しています。
他院に見学に行った際、メディカルコーディネーターさんが沢山のサマリーやカルテの登録作業を現場で行っている様子を見て大変だと思いました。この作業をリモートで、かつAIで解決する事ができれば、持続可能な地域医療につながると考えています。
そしてもう1つ大切なことは「社会的処方」の取り組みです。在宅医療は患者だけではなくそのご家族の心理的ケアも大切です。多職種とのつながりを強化して、だれも取り残さないウェルビーイングを目指す取り組みを行う必要があると考えています。具体的には、多職種からよせられる様々な患者様・ご家族に関する課題をAI活用して多様な社会資源やボランティアへ社会的処方として繋ぎ、地域全体で解決していくような在宅医療の未来を目指しています。

「モバカル一択」 この一言に賛同

細谷先生:在宅医療を開始するにあたり、まず電子カルテを探しました。というのも電子カルテは一旦導入すると他社に乗り換えるのが大変な作業になる為、自身が100%納得できるものを導入したいと思っていたからです。研修時に使用していた電子カルテでも特に不便は感じてはいなかったものの、もっと業務を効率化できる電子カルテがあるのではないかと思っていました。

そんな中、出会ったのがNTT社のモバカルネットでした。電子カルテの選定で一番重要視したポイントは「医事文書」の処理業務の簡潔化でした。他社製品と比較しましたが、モバカルはすべての医事文書を同一システム内で完結でき、インターネットFAX機能により、即時にFAX送信が可能です。
また訪問看護指示書・報告書などはモバカルリンクを使うことにより、クラウドを介して多職種に提供可能で、印刷や郵送の手間もありません。 また、「事前準備カルテ」の機能を使う事で、訪問日の前日に、検査結果を自宅で確認し、事前に指示、処方、検査追加をオーダーすることができます。その他、アップデートのサイクルが早い点、APIの開放やシステム的なフットワークが軽い事も高く評価した点でした。

そんな中、最終的な導入の決め手は、とあるブログでの「やっぱりモバカル一択」という記事でした。やはり在宅医療を始めるならモバカル一択なんだな、とあらためて感じ、導入を決めました。実際に運用を始めてからは、期待通りの電子カルテであり、現在ではなくてはならないものになっています。想定外の反響としては多職種の方からも「業務連携が楽になった」と大変喜ばれています。

(細谷先生)

モバカルの普及が日本の医療DXの鍵

細谷先生:訪問診療を開始してまだ1年ですが、「モバカルネットの普及が日本の医療DXの鍵」だと日々感じています。患者様と医療チームがITを通じて密接につながり、情報を共有し、無駄なくシンプルにかつ効率的にクリニック運営をすることが可能になれば、日本のどこであってもその地域の医療を守り続ける事ができると考えています。 当院では医療ソーシャルコーディネーターにカルテやサマリー作成の補助をしてもらっています。クラウドのおかげで、世界中どこにいてもモバカルを使いこなし、地域の診療を効率的に回すことができています。

また、石川県の能登半島災害の時は、オンライン診療ボランティアとして手を上げましたが、受け入れる体制が整っていなかったのか貢献することはできませんでした。 これは受援力不足と言うそうです。災害に対する備えとして、災害そのものに備えることに加えて、常日頃から受援力を上げておくという事が必要です。 ボランティアを受け入れる施設などは、行政などと協力して整備していく必要がありますが、医療的には地域住民のカルテ情報を簡単な手段で得られる状態にしておくことが、受援力を上げることにつながると思います。 日本全国の診療所でカルテの共有が可能になり、オンライン診療と組み合わせれば、日本だけにとどまらず世界からも医療的な支援が可能となります。 そういう意味でモバカルはその役割の一端が担えるシステムだと思っています。在宅医療により多職種と医師がつながっている地域医療において、将来的には各職種がAIにより最大能力を拡張し、地域全体の包括ケアの質も高めていく事ができたらいいですね。

(細谷先生と医療ソーシャルコーディネーターさん)

「医療と技術と社会の架け橋となる診療所」

細谷先生から沢山の話を伺い、現在の医療事情のみならず、これから先の日本社会を考えるいい機会になりました。今後日本が直面する様々な社会課題に対して、特に地方において誰も取り残さないようにする為には、細谷先生のようなITやAIに関して造詣の深い指導者(ヒーロー)がミッションやビジョンをもって実践していくことが必要なのだろうと思いました。新型コロナウイルスの影響で、働き方や人との付き合い方に変化が生まれ時代が変わりました。今後はAIにより、仕事はもちろん、暮らし方、考え方さえも変化していくと思われます。人とのつながりにもより一層の価値を私たちは感じていく事になるのではないでしょうか。これからの医療と技術と社会の架け橋となるであろう細谷先生のご活躍を楽しみにしています。

(細谷内科医院)